3D Subpixel (Prototype)
Type: prototype
Overview
「3D Subpixel Viewer」の開発に先立ち、2次元のサブピクセルを3次元空間へ展開する試みとして、アクリルブロックを用いた物理プロトタイプを制作した。
かつて画面上の文字を滑らかに表示するために用いられていたサブピクセルレンダリング。拡大すると、黒く見える文字も、実際には淡いオレンジや水色など、RGBの濃淡をまとったピクセルの集合でできている。その一つひとつの文字の美しさに惹かれ、このデジタル表現を現実の空間に立ち上げられないかと考えたことから、身近な素材を使って立体的に再現する実験が始まった。
Experiments
アクリルブロックの二つの面に色を施し、重なりによって、X軸とY軸それぞれの正面から見たときに異なる文字が現れるよう設計。3Dレンダリングを用いて色の重なりや順序をシミュレーションしながら、実際にブロックを積み上げていった。




アクリルブロックへの着色
一番最初は中川ケミカルの『IROMIZU』を使ってテストをし、その後UVプリンターを使っての着色に。





Findings
アクリルブロックのプロトタイプを作っての学び
- 文字として認知するために最低8キューブ分(8px)は必要
- アクリルの個体差がネックに
- サイズが微妙に異なるので組んでも綺麗に揃わない
- 背面を光らせるのは可能性有り
- アクリルの重なりによってだんだん暗くなるため、光らるとよりはっきりと見える
- 綺麗に組み立てるのハードルが高い
- 市販のアクリルに手で加工し、綺麗に組み上げても作品レベルにするのは難しい
『3D Subpixel Viewer』の制作に向けて
数百個に及ぶブロックの配色と配置を手作業で行うには、膨大な計算と時間を要する。また、透明な素材が幾重にも重なる状態をCGでリアルに描画することにも、技術的な難しさがあった。こうした物理制作とデジタル表現の双方で生じた課題が、文字や画像を自由に入れ替え、見る角度によって異なる像が現れる「3D Subpixel Viewer」の開発へとつながっていった。
Credits
企画・検証: Taro Yumiba, Sonoka Sagara
Published: 2026-07-24, Last updated: 2026-09-04
