3D-printed Cube
Year: 2024
Type: product
Overview
2023年10月に、IN FOCUSが運営するクリエイティブスタジオ『CONTRAST』で開催された『Every Subpixel Matters』にあわせて制作したアクリルキューブ作品。
フルカラー印刷が可能なミマキエンジニアリング製の樹脂3Dプリンターによって実現した。
Approach
展示にあわせて開発したアプリ『3D Subpixel Viewer(開発名: Glass Viewer)』を用いて色の重なりを計算し、その結果をもとにBlender上で3Dデータを手作業で制作しています。完成したデータは、ミマキエンジニアリングのフルカラー3Dプリンター「3DUJ-553」によって出力。
デジタル上でシミュレーションされる色の重なりと、フィジカルな世界で物理的に再現される色の重なりとの間に生じるギャップを検証しながら、施策を繰り返すことでその差異を埋めることを試みています。なお、3Dプリント特有の積層痕を取り除くため、出力後は1点1点、手作業による研磨を行っています。
Experiments
3Dプリント前検証
フルカラー3Dプリントをする前に、UVプリントしたアクリル板をレイヤー状に重ね、見え方を検証。 色の重なりによって文字を表現することのイメージを掴むことができた。



アクリルの接着面の筋が見えるが、正面から見た時のイメージは実現したい内容と近い状態に。
3Dプリント

3Dデータ内に配置した透明ボックスが、そのまま凹凸の筋としてプリント結果に現れてしまっている状態。 レイヤー上の透明ボックスを配置し、その面に画像データを貼る方法で3Dデータを作成していたが、その構造が出力時に線として表出することが判明。
シンプルな構造でデータを作れるよい方法ではあったが、今回は表面に筋のないキューブにしたかったため、別のデータ作成方法を模索することに。

出力後のキューブに筋が表出ものは、印刷前の確認画面でもこのように線が表示されることがわかった。


後処理

サポート材を外した、研磨前の状態。 細かい積層痕が見えており、透明度がない状態。このあと手作業でひとつひとつ研磨をして仕上げる。



紫外線に当てておくとだんだん黄色みがなくなっていく透明インクを使用しているため、出力直後と1年後の状態を比較するとクリアさが際立っているのがわかる

Findings
3DUJ-553 フルカラー3Dプリンタ
- プリンター側の進化ももちろんですが、インクの進化によって実現した作品
- 透明樹脂特有の黄色みが少ないのが特徴(紫外線に当てておくとだんだん黄色みがなくなっていく)
フィニッシィング
- プリント後にひとつひとつ手作業による研磨が必要なため、3Dプリントとはいえ全く同じものをつくることは難しい
- 研磨をしてみないと最終的な仕上がり状況が見えてこないため、お金も時間もかかってしまう
- 上記の2点から、現時点ではまだ量産化は難しいが、今後3Dプリンターやインクがさらに進化すれば、実現可能になるかもしれない
Credits
3D Print: 株式会社ミマキエンジニアリング
プログラム: Junichiro Horikawa
企画・デザイン: Taro Yumiba, Sonoka Sagara
Published: 2026-01-21, Last updated: 2026-06-05
